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2017年7月14日 (金)

なけなしでポイ

S290

月出でて ユウスゲの道 微風の吹く


そろそろ梅雨が明けそうなので簾を出した。

風鈴もと思ったが、ない。

子どもの頃にチープなおもちゃの風鈴を軒の下に吊るして、いっちょ前にふーんと眺めてた記憶はあるが、もともと、そういう風流さには無縁の家庭で育っている。

なので、なければないでどうってことはない。

お祭りの夜店でなけなしの小遣いをはたいて金魚すくいをしたことがある。

ポイは40円だった。

手に汗して慎重にすくったが、破けて一尾もすくえなかった。

仕方なく他の子がすくってるのをジーッと眺めてたら、盥で泳いでた金魚が少なくなったころに、おじさんが一尾、酸素を入れたビニール袋に入れて「ぼくよ、ほい」と云って手渡してくれた。

びっくりして、お礼を云ったかどうかも覚えていない。

家に持ち帰って、いっちょ前に金魚鉢に入れて毎日楽しんでた。

エサはどうしてたんだろう、たぶん、最初はごはん粒なんかをやってたと思う。

そのうち、小さなミミズや、赤虫なんかをとってきてやってた。

エサをやると、糞をした。

切れずにいつまでもお尻にくっついていた。

あー、これが金魚の糞か、と思った。

わし、誓って金魚の糞にはならへんぞ。

最初の人生訓だったが、その金魚は一年もたったころに死んでしまった。

人生訓は成長するにつれ、なにがなんだかわからないまま、人のケツにくっついて、どべらこく生きるようになった。

活かされもしないし、うまくいかない、人生は甘くないし、そんなもんさ、ということを学んだように思う。

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